日本語(発声・発音)のすすめ

日本語(音声)研究会

発声・発音

 人と人との関係を支えるものがコミュニケーションです。コミュニケーションとは個人と個人との間で考えを伝えます。そして通常私たち日本人は日本語で、しかも話し言葉で相手に自分の意志を伝えようとしますが時には確実に伝わったかどうか不安になることもあります。そのことは相手に理解された場合と誤解された時とが存在します。従って私たちは日常「話す」という行為にもっと注意を払わなければなりません。一人の人間が言葉を習得していく過程は幼児期における母親からの影響が一番大きいと言われます。さらに小学校時代に決定的なものを身につけてしまいます。それ故に母親と小学校の教師による日本語教育こそ最も大切なわけでその人間一生の言葉の生活を決めてしまうとさえいえます。音声には呼吸と発声と調音の3つの条件が必要です。調音とは聞きなれない人もいるかも知れませんが声門(声帯から上の音声器官)が呼気に対して必要な位置をとったり運動をしたりすることをいいます。発声は呼気によって声帯を振動させて音を発することをいい、発音、つまり言葉を形づくる音を出すこととは概念に多少の相違があります。これまでも日本の国語の教育は発声・発音が大切だと思われながら実際にはきちんとおこなわれていませんでした。日本語の発声・発音の訓練は全ての基本になるものです。相手にこちらの意志が伝わらないからといって声を大きくしたり、高い声を出すことではなく、一語一語明確に発声・発音することが重要で、そう思うだけでなく実際に各自が声として出してみることが必要です。幼児や児童を始め人々にきちんと発音指導するためにはその指導者である親や教師や私たちが明確で美しい日本語の発声の範となるべきと考えます。関戸日本語ゼミは日本語の指導者としての訓練を行います。